December 23, 2009

東京月光魔曲3

「活気と猥雑さに満ち溢れた震災後の昭和初期、モダン都市東京を舞台に、かの谷崎潤一郎氏も平伏すエロティシズム、名匠海野十三氏も驚愕する奇天烈さで描く、姉弟と探偵の胸躍る心理活劇!と銘打ち、日常と非日常、現実と非現実の相反した状態が同時に表すマジックリアリズムの世界を、KERA流のスパイスの効いたアレンジで祝祭的に鮮やかに描きだす。」(シアターコクーンHPより)

HPには「昭和初期三部作の第一弾!」
とあるが、この他にも2つくるんだろうか?

とりあえず、感想としてはなんとなく「カメレオンズ・リップ」と同じ匂い。
昭和初期の活気と古臭さと、それに翻弄される人々の話、かな。
出てくる俳優たちが名優ぞろい、しかもそれぞれにそれぞれのストーリーがあって、どれがどう絡んでくるのか分かるまでが大変だった。
そんなに覚えてられないよ!と。
ところどころケラさん独特の台詞回しとか、ナンセンスさを出しつつもやっぱりシアターコクーンらしいというか、なんか無難にまとめちゃった印象。
本多でやったらもっとグダグダにしてくれそうなのになー。
そこがプロデュース公演の難しいところなのかな。

役者としては、やっぱり山崎一が良かったなー。
「カラフルメリィでおはよ」がものすごく好きなんだけど、それを彷彿とさせるような演技もあって、やっぱり上手いなぁと実感。
それから、橋本さとしがやぼったい探偵を熱演。
見た目渋くてかっこいいのに、ボケボケな感じがまた上手い。
コメディもいけちゃう役者さんだから好きだな。

上演時間3時間半。19:00~22:30。

作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ 
出 演 瑛太、松雪泰子/橋本さとし
大倉孝二、犬山イヌコ、大鷹明良、
長谷川朝晴、西原亜希、林和義
長田奈麻、赤堀雅秋、市川訓睦、
吉本菜穂子、植木夏十、岩井秀人、長谷川寧
/桜乃まゆこ、嶌村緒里江、森 加織、吉沢響子、渡邊夏樹/
伊藤 蘭/山崎 一、ユースケ・サンタマリア
公演日程 2009年12月15日(火)〜2010年1月10日(日)
場所 シアターコクーン

以下ネタバレ



とりあえずそれぞれの配役と内容を整理。

初めのシーンで、明治満州での事故が描かれている。
そこでは、脱走をしようとした姉弟の父親が事故で山崎一に撃ち殺されてしまう。

瑛太:弟。弟姉で恋仲。父親を殺した男を探し中。物書きの仕事?催眠術の本を読んでいる。姉が関係している男の妻に催眠術をかけて、旦那を殺させていく。姉を尾行している。最終的に関わる男は全て抹殺。姉を手に入れる。
かっこよかったー。大鷹の妻に催眠術をかけるシーンはえろかった。イスに座った伊藤に後ろから抱きしめたり、帯をほどいたり。激昂してイスを叩きつけたりするシーンはなかなか。

松雪泰子:姉。父親を殺した男を探し中。動物園の入り口でもぎりしてる。ローテーションで男たちと関係を持っている。父親を殺した男、山崎に辿り着くが、最後に弟に言われるように「父親を探していた。」。最終的に山崎も殺されてしまい、弟に捕まる(という表現でいいのか?)
やっぱり薄い…印象。悪女には薄く、薄幸にはふてぶてしく感じる。上手いとは思うんだけどなぁ。

橋本さとし:探偵。ギャンブルで借金中。お茶汲みと一緒に素行調査とかしてる。
大鷹に松雪を見張るよう依頼されるが、松雪の男たちが3人も死んでいることに気づく。実際古本屋の主人が殺された現場に突入してしまい、腸やら何やらとびちる惨状にあたふた。最終的には山崎と共謀。兄のフリをした山崎と共に探偵調査に乗り出し、大鷹が山崎を殺した証拠(タンクの中に蛇の消化液では溶けなかった銃弾(この銃弾もしこみ))を提示して、大鷹を逮捕させる。が、いつの間にやら催眠術がかかっており山崎を絞め殺し、自身は虎の檻に飛び込んで殺される。
かっこよかったー。うまかった。好きな役者さんだ。

大倉孝二:売れない探偵小説家。探偵たちにまきこまれる。お茶汲みを好き。最終的には初詣にお茶汲みを誘うも振られてしまう。
めずらしい大倉→犬山が萌える(笑)かわいかったな〜。コメディリリーフな役割。

犬山イヌコ:探偵のお茶汲み。探偵が好き。松雪の周りで起こる殺人に興味を持って、探偵の尻を叩いて巻き込ませる。最終的には探偵と初詣の待ち合わせに(が、待ち合わせには誰も来ないはず。)。
いつもの犬山イヌコ。かわゆす。

大鷹明良:戦争中山崎の上司。現在は動物園の爬虫類の研究責任者。松雪と関係あり。松雪の周辺を探偵に探らせるが、他にも男がいて喜ぶ。山崎にも紹介して、関係させるが、松雪が山崎を気に入ったから?山崎を殺す(実際は替え玉の兄)。妻が息子と関係していたこと喜び?、妻が殺した息子を動物園に埋める。最終的にはタンクの中に山崎の死体(銃弾)があったことで、逮捕される。
初めて見た役者さんかな。無難に上手い。渋い。おっさん。

長谷川朝晴:田舎から出てきた弟。レビューダンサーと恋仲になり、宗教にはまる。ダンサーに洗脳されていき、最後には迎えに来た大好きだったにいちゃんを捨ててしまい、泣き崩れる。
久しぶりに見た長谷川。相変わらず可愛らしい。が、舌っ足らず(苦笑)

伊藤 蘭:大鷹の妻。息子(瑛太に似ているらしい)と恋仲だった。息子はフランスに留学中で、もうすぐ帰ってくると信じきっている。が、実は息子の恋人に子供ができたと聞いて息子を殺している。息子に似ている瑛太と関係を持ち、催眠術をかけられそうになるが効かなかった。
なんかえろい。うまい。いやみで気のおかしい感じが良く出ていた。

山崎 一:戦争中体に3箇所銃弾を受ける。お腹の銃弾は摘出されず入ったまま。弟姉の父親を撃とうとする兵士から銃を取り上げた瞬間引き鉄をひいてしまい、殺してしまう。戦争中、気の狂った兄と妻ができてしまい、妻は首吊り自殺。目隠しされて、女に踏まれるのが好き。最終的に松雪と出会うが、大鷹に殺されそうになり兄貴を替え玉に。上手く生き延びたが、催眠術のかかった橋本さとし(劇中では語られてないが瑛太にかけられた)に殺されてしまう。
気の狂った兄役がよかったー!!松雪とのシーンでは上半身裸に。さすがにカラフルメリィの時よりかは太ったか。

ユースケ・サンタマリア:田舎から出てきた兄。しかし、ヤクザになり、麻薬を隠してたところ、いつの間にか小麦粉になっていたため責められ身包みはがされる。最後に弟と田舎に帰ろうとするが、弟に「にいちゃんなんか知らない」と言われ、傷心のまま去っていく。
この兄弟ほのぼのしてて好きだったなぁ。都会によって変わってしまった兄弟が切なかった。無難にユースケ。もったいない使い方だったな。

ってわけで、入り組みすぎだ…。
とりあえずどのエピソードもバッドエンドで、後味の悪い作品だった…。
都会って怖いね。戦争ってやだね。が趣旨ってことでいいのかな。
読み取り能力低いからなー、これ以上はよく分からん。



emy0824 at 23:05│Comments(0)TrackBack(0)演劇 

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