November 27, 2011

「あゝ、荒野」(青山劇場)4

11/11/14 ソワレ観劇。

5年半ぶりの潤くんの舞台!
しかも寺山修司×蜷川ということで、絶対観に行きたいと思っていた舞台です。

寺山修司×蜷川×ジャニというと、前回見た「血は立ったまま〜」とどうしても比較してしまうのですが、
何が起こってるんだか全く分からなかった前回と比べて圧倒的に分かりやすい舞台でした〜。
しかしストーリーは追いやすくても、そこはやはり寺山×蜷川。
演出のところどころや、台詞のところどころに数多くの意味が込められているんだろうけど、多分半分ぐらいしか消化できず…、もっと奥深く考えながら観たかったかな。
あまり難しい事が考えられない頭の自分が悲しすぎる(;´Д`)

全体の感想としては、評判が良かったこともあり、観る前にかなりハードルが上がっていたためか、まあまあ面白かったな〜って感じです。
しかしずっと違和感を感じていて、今まで散々見てきた蜷川らしくないと言うか…。
「血は〜」の混沌ぶりや青臭い青年の主張をこれでもか!ってほどぶつけてきた舞台をイメージしてたからかなー。
思っていたよりあっさりした印象を受けました。
いや、小奇麗な舞台と言った方がいいのか…、綺麗にまとめたね―と言うか。
これは私の予想なんですが、鬱蒼としたあのゴミゴミとした新宿の雰囲気を出すには箱がでかいんだろうな…と。
蜷川さんのホーム、シアターコクーンがリニューアル中じゃなくて、あの長方形の空間で見たらもっと濃縮した空気が感じられた気がします。

そんなわけで、客席も舞台の一部とするいつもの演出は、広い空間を一気に引きこむために有効だったように思いますが、うーんいつもよりかは効果が少なかったかなー。
あ、でも逆に「荒野」という何もないだだっぴろい空間で「俺は俺だ!」と孤独に立っていられる強さを表すには広い方が良かったのかしら、なんて思ったり。
…そう思ったらもう一度見たくなりました(笑)

あぁ、それから音楽の重要性を感じました。
「血は〜」は、遠藤ミチロウの音楽が良かったんだなーと。
雰囲気を作るのに音楽ってやっぱり大切です。

オープニングは、最近よく見かけるもので、現代の様子から。
役者さんがそれぞれアップしている。
体操したり、社交ダンスしたり、そのうち縄跳び、シャドーボクシングと移っていき、あぁボクシングジムなんだと思ったところで場面転換。
数々の舞台セットが現れ、一気に昭和の新宿へ。(この辺もお得意の演出ですねー。)
上手奥から軽トラに載った新次登場。

思いっきり、キターーーー!!!.。゚+.(・∀・)゚+.゚ってなったミーハーな私。
いやーしょっぱなから潤くん輝いてました。
白いスーツだからだけじゃないと思う。さすがのオーラ。
ムショ上がりなのになぜか自信満々な新次の様子がよく表れてました〜。

あーでももう細かいシーンはあんまり覚えていないかも…orz

とりあえず潤くんはいろいろな意味でまぶしかったです。
潤くんのオーラはもちろんだけど、自分探しをしちゃう若者もいっぱいいるこの現代社会で、
「俺に勝手にあこがれるな!(だっけ?)俺は俺だ!」と自信満々で自分の欲望に素直に従って行ける新次はまぶしすぎる。
バリカンじゃなくたってそりゃあんたにあこがれちゃうだろ、と。
全く語られていないけど、これまでの人生の中で新次がこういう風に考えられるようになったきっかけが絶対あるはずで、
それをどういうふうに解釈して役作りをしたのかが気になるぐらい、立派で素敵な新次でした〜。
しいて言えば、もともとの潤くんの優しさがあふれちゃってるのが気になるかな。
個人的な趣味としては、荒ぶる魂を持つ新次はもう少し世間に斜めになってて、優しさをそんなに出さない方が好きです。
でもバリカンにはちょこちょこ出ちゃうみたいな。

そんな新次とバリカンの友情。
仲良くなるまでの過程が結構急で、勝村さんにちょっと語られるぐらいなのが残念です。
そうそう、「子犬のように」二人でランニングはかわいい表現でした(笑)
二人が直接話して友情が感じられるシーンはジャングルジムかな。
ジムのてっぺんに登った新次が、バリカンに手を差し伸べて上に引っ張り上げるのは二人の関係をよく表してると思いました。
もう少しエピソードがあったらいいなぁと思うのは、私の感じ方が浅かったからかなー。

そういえば、タバコを吸うシーンが何度か。
私はタバコが嫌いなこともあり、舞台で吸われる度に「なんで金払ってまでタバコ臭い思いをしなければならないんだ!」と、「ほら見ろ、一本のタバコの煙が劇場を覆うぐらい弊害があるんだぞ」と、やさぐれてます。
しかし、今回は違いました。
わーい、潤くんが吸った空気頂き〜(*´∇`*)
単純な頭で良かった…(笑)

あとはお約束?のベッドシーン。
なぜか潤くんがやるとエロくないというか、芸術的?
合間に軽くチュッとしたり、こんな動作さえさりげなくできる潤くんに脱帽です。

ラストのボクシングシーンは圧巻。
なるほど、拳を交えるということは言葉を交わすよりも伝わることがあるんだなって。
蜷川お得意のどっかで聞いたような音楽にスローモーションになった時は「ちょwwwベタすぎるww」ってなったけど、これがまたすごくって。
普通ならチープになりがちなスローモーションの戦いが、めちゃめちゃ感動的で。
パンチ一つずつ、全ての動作に力が入っている二人。
パンチの数を数えていくバリカンの声。
必死なんだけど、悲しみが見えるような新次のパンチ。
見る見る二人が汗だくになっていって、息遣いさえ聞こえそうな緊迫感。
はーーー、これがプロの仕事だ、と。
鳥肌が立ちました。

どもりのバリカンを繊細に演じた小出くん。
バリカンの内なる感情を表したり、ボクシングシーンは秀逸でした。
でも、やっぱり弱いんですよねー。
「2番目、或いは3番目」、「シダの群れ」と彼の出演作を見ていますが、あまり印象がないというか…。
上手いんですよ!細かい感情の表現をさせたらお手の物だと思います。
なんですけどねー。うーむ。
やはりどもりの役と言うと、金閣寺の森田剛と比べてしまう。
彼は本当にどもりみたいだったし、なのにかわいいし、純粋な気持ちが溢れてて凄かったんだよなー。

勝村政信。
さすがの貫録。
これまでの舞台経験がものを言うと言うか、出てくるだけでホッとする、場面の空気を作れる役者さんです。
ちょっとゆるい空気を出したり、でもビシっと言うところは緊張感を出せる。
いい役者だなー。

黒木華。
初めて見ましたが、なるほど蜷川さんが好きそうな芯の一本通った感じが素晴らしい女優さん。
もったりした感じの(失礼!)お顔なのに、やたら色っぽくなったり、かわいくなったり不思議な方でした。

渡辺真起子。
この方も初めて。娼婦役。
蓮っ葉な感じがよく出てて、舞台にいいアクセントとなる役でした。

村杉蝉之介。
セミーww好きだw
独特な雰囲気が今回も炸裂。
ジャングルジムからブラーンとしながら「お前は誰だ」はこっそり笑いたかったです。

江口のりこ。
この人も「シダの群れ」で見ました。
ひょうひょうとした演技の上手い、やはり個性的な女優さん。
今回もいい感じでした。

高層ビル・・・広告塔・・・ネオン。呑み屋街の光。舞台は遠い、架空の昭和の街、「新宿」
荒ぶる魂と強靭な肉体を持て余す<新宿新次>は、元ボクサー<片目のコーチ>に誘われて入ったボクシングジムで、どもり の青年<バリカン>と出会う。自分の可能性を信じ、その欲望の巨大さで周囲を圧倒する新次と、モノローグでしか心情を語れないバリカン。両極 といえる生き方をもつ二人の青年は、ボクシングを通じて互いに認め合い、奇妙に捩れた友情を結んでいく・・・。平凡な欲望を持ち夢見る奔放な女<芳 子>、経営の成功者・人生の失敗者スーパーたんぽぽの社長<宮木>、たくましく生きる娼婦たち、そこにどこか牧歌的で狂騒的な< 自殺研究会>の面々が絡み合い、物語は次第に熱を帯び、疾走していく-。新次と対戦することによってしか自由になれないと感じたバリカンは彼との対 戦を熱望し、ジムを移籍する。そのバリカンの孤独な情熱を理解しているのは新次だけだった。そして、実現する試合。後楽園ホール。ゴングが連打される中、 血の海となったリングで倒れるのは誰なのか-。
(公式より)

1幕 1時間40分
( 休憩 15分 )
2幕 1時間15分
−−−−−−−−−
合計 3時間10分

原 作

寺山修司

脚 本

夕暮マリー

演 出

蜷川幸雄

音 楽

朝比奈尚行

出 演

松本潤、小出恵介、勝村政信、黒木華、渡辺真起子、村杉蝉之介、江口のりこ、月川悠貴、立石凉子、石井愃一 ほか

会 場

埼玉公演:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
東京公演:青山劇場

公演日程

埼玉公演:2011/10/29(土)〜11/6(日)
東京公演:2011/11/13(日)〜12/2(金)

S\10,500 A\9,500(税込)


emy0824 at 23:10│Comments(0)TrackBack(0)演劇 

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